皆様お元気でいらっしゃいますか?
今年は早春のイギリスを観に3月にポタリーツアーを開催しました。
帰国してから早くも1ケ月が過ぎてしまいました。記憶の新しいうちにツアーレポートを書かなくてはと重い腰を上げました。
今日から少しずつ旅の報告をいたします。
お楽しみに。

2012年4月28日 荻野洋子


     
 3月のLondonはまだ寒く外出にはコートが離せません。
今年もまたハムステッドのゲストハウスを訪ねました。
 オーナー夫妻 (Annemarie&Jim)。
ふたりとはもう15年来のお付き合いです。
いつも我儘を聞いてもらいとてもお世話になっております。
今日は3月にしては珍しく暖かい朝。
素敵な1日になりそうです。
 今回の旅のメンバーの皆さん。
右から木ノ下清美さん。9月もご一緒しました。
春のイギリスを楽しみに参加なさいました。
お隣の小野雄大さんは現役のガーデナー。
仙台でお洒落なショップを経営なさっています。
中央の池田貴美子さんはハーブ愛好家。
ジャパンハーブソサイエティ(JHS)の会員です。
左のふたりはポタリースタッフの中野聖子と妹の禄子ちゃんです。
仲の良い姉妹です。ふたりにはたくさんお仕事を手伝ってもらいました。


早速朝のハムステッドへ朝食を食べに出かけました。

       
 ハムステッドヒースの近くのカフェ。
いつもここを訪れるとポタリーカフェも
頑張らねばと刺激を受けます。
極めてスタイリッシュではないのに
暖かくお洒落な雰囲気に気分がウキウキ嬉しくなります。
普段が素敵であることが一番の贅沢ですね。
 カフェの窓の外には広大なヒース(公園)が見えます。
常連の人々が朝のお茶やコーヒーを
飲みに集まってきます。
 こちらの紳士もこのカフェの常連さんです。
愛犬のアルフィーといっしょに
朝のコーヒーを飲みに来たそうです。
 やさしいお顔のアルフィー。
バーティダイアリーにも書きましたが
こんな素敵なカフェで
毎朝お茶をしているなんて贅沢ですね。
       
 朝のハムステッドの八百屋さん。
私の大好きなパースニップを見つけました。
 お隣は肉やさんです。
Made in Englandのビーフやポークの横にハーブが
たっぷり入った自家製ソーセージが並んでいました。
 そのまたお隣はチーズやさんです。
英国産のチェダーを始めスイスやイタリア産の
チーズも売っていました。
必要な量だけ量り売りをしてくれるのは
嬉しいですね。
 一番奥は魚屋さん。
イギリス人も最近はお寿司を食するようになり
食文化も変化してます。


朝食後ハムステッド駅までお散歩。地下鉄で今日の予定のカントリーリビングフェアーに出かけます。
カントリーリビンフェアーは年に2回春と秋にLondonで開催されます。主催が 豊かでおしゃれな田舎の生活を提案するカントリーリビングマガジンだけあってローカルな食材からアーティストによる作品まで盛りだくさんな内容で楽しめます。
今日はどんな出会いがあるかしらとわくわくしながら出かけました。

       
 ハムステッド駅の売店は新聞雑誌から
お土産ものまで販売してます。
ここでオイスターカード(イギリス版スイカ)の
チャージをしてもらいました。
 地下鉄Northern LineでAngel駅まで10分程です。
Londonの地下鉄の駅は壁面がタイル貼り。
ドーマー型の天井が特徴です。
 朝のラッシュアワーを過ぎたので
地下鉄の中もゆったり。
 朝のLondon。
トレードマークの赤いバスがひときわ
目立つのは周辺の建物の色が
統一されているからです。
看板もシックで控えめ。
街全体が大人の雰囲気に溢れています。
街づくりは色の氾濫を抑えることから始めたいですね。
       
 地下鉄Angel駅から徒歩5分で
Business Design Centerに到着です。
様々な催し物のなかでも
Country Living Fairはとびきりおしゃれですね。
 早速2階のブースから観始めます。
こちらには服飾関連の商品が並んでいます。
まだ日本で紹介されていないデザイナーのものが多く目移りしてしまうほど
たくさん見られました。
 多目的ニットウェアー。
1枚のストールでカーディガンや
スカーフ、セーター等、
7パターンの着こなしができます。
写真の女の子がかわいくて
何度も実演をしてくれました!
 こちらは手作り石鹸やさん。
バスルームのインテリアにこだわる
イギリス人らしい楽しいソープでした。
お値段は1ケ\500くらい〜。
       
 100%地元コーンウォールのハーブを
使ったスキンケア商品のお店。
販売しているおじさんが製作者です。
誠実な人柄が商品のクオリティの良さを
証明しています。
 お隣のハーブティのお店。
パッケージがかわいくてお土産に購入しました。
 こちらは私達の友人、
Jane Hogben(ジェーンホグベン)のブースです。
Janeの新作は近々ポタリーに並びます。
 小野君が早速買付の問い合わせをしました。
       
 聖子ちゃんの隣に並んで写っているのは
小鳥のマンションです。
今日は仕事モードで展示会に参りました。
 お昼は隣接のイタリアンカフェで。
私はアップルタイザーを食前にいただきました。
皆さんはブラッドオレンジ。
仕事中なのでアルコールは無しです。
 3月のLondonはまだちょっと寒いけれど
お天気の良い日はやはり外が一番ですね。
 これで一人分の量。
イギリスではお食事の量が多いので
食べきれないこともあります。


Londonに滞在している間に皆さんを是非蚤の市へご案内したいと思い毎週金曜日に開催しているBermondsea Flea Marketへ出かけました。


       
 地下鉄Northern Lineを南へ。
 最寄駅Boroughで下車。
徒歩10分で到着です。
 朝6時集合。地下鉄に乗って参りました。
早速屋台のコーヒーやさんでカプチーノを購入。
ちょっと温まりました。
 Bermondseaへ来るのは8年ぶりでした。
久しぶりに訪れたら周辺がきれいに整い
高いビルが建ち様相が一変してました。
何よりもマーケットの規模が縮小されちょっとがっかり。
以前はバイヤーが早朝から買付にきており
活気があったのに残念でした。
 でも蚤の市へ来ると宝探しの気分になり
やはりわくわくしますね。
こちらではあまりお買いものはできませんでしたが
ひとつだけビクトリアンのケーキスタンドを購入しました。
6月頃船に乗って他の商品といっしょに到着します。
       
 帰りがけにコベントガーデンへ立ち寄りました。
この界隈はLondonでも一番にぎわっている場所です。
イースターのためのエッグのオブジェが目を引いていました。
 早朝のApple Marketにはまだお店は
並んでいませんでしたがこれから
1日が始まるぞという
元気な雰囲気いっぱいでした。
 近所の帽子やさん。
帽子好きの小野君が見とれています。
お店の構えも看板もシンプルで素敵。
専門店ならではのユニークな品揃えです。
 またまたご近所のカフェ。
通りの名前がそのままカフェの名前になっています。
いかにもロンドンらしい
クールな店構えに脱帽です。
       
 地下鉄に乗ってハムステッドへ戻ります。  帰りがけにOxfam(チャリティショップ)に
立ち寄りました。寄付された品々を必要な人たちが
購入し代金はすべてアフリカなどの
発展途上国へ送られます。
ハムステッドのチャリティショップは
素敵なものが多いのでたくさんお買いものをしました。
 チャリティショップでお仕事をしている女性。
彼女が着ていらっしゃるものも全てこのお店で
見つけられたそうです。コーディネイトが上手。
イギリス人の合理的かつ経済的な
お買いものの仕方は学ぶところが多いですね。
 こちらはまた別のチャリティショップ。
チャリティめぐりにすっかりはまってしまいました。
       
 お昼近くなってようやく朝食を食べに
Kenwoodへ出かけました。
ハムステッドヒースの反対側に位置する
この場所によく朝ご飯を食べに行きます。
お庭も建物も古き良き時代を象徴してます。
 カフェまでお庭の中を歩いて5分。  私達が旅行の間中お天気に恵まれ本当に幸運でした。  聖子ちゃんとイギリスを旅するのは8年ぶり。
もっと頻繁にこれるといいですね。
     
 お天気が良いのでガーデンカフェでお食事をします。  テーブルを確保してから順番にビュッフェに
好きなものを取りに行きました。
お外でいただくご飯はひときわが美味しく感じます。
 定番のイングリッシュブレックファスト。
これでお値段は¥1500くらいです。
 駐車場で偶然出会ったわんこたち。
お行儀が良くて感心しました。
こんなお洒落なお庭をお散歩できるなんて
幸せな子達ですね。


遅めの朝食をいただいてから南へ移動。今日からサセックス州の街Rye(ライ)に滞在します。
今回は古いコテージが借りられたので皆さんとライで暮らしてみることにしました。

       
 築400年の古いコテージ。
ライの街の中心まで徒歩5分の
抜群の立地でした。
 内部は何代ものオーナーの手により快適に
リフォームされておりました。
リビングの壁にはオリジナルの
レンガが残されています。
 裏庭へ続く小さなキッチン。  キッチンも清潔で使いやすく整っています。
こんなにかわいいキッチンだと
お料理がしたくなりますね。
       
3室ある ベッドルームのうちで
こちらはAttic Bedroom(屋根裏)です。
一番広くて明るいお部屋に変身していました。
 バスルームには浴槽とシャワーブースが
分かれてついており
シンプルですが広々としたスペースで
居心地よくくつろげました。
 早速ご近所のスーパーへ出かけ朝ご飯の
食材の買い出しをしました。
スーパーめぐりが大好きなので
日本にないソースやチーズなど
たくさん買ってしまいました。
 こちらに住んでいらっしゃる方ような
雰囲気のある池田さん。
買い物かごいっぱいに
お買いものをなさいました。


Ryeに滞在している間もお天気に恵まれ暖かく晴天の日が続きました。
今日は午前中は近くの街Tenterdenへお買いものへ。 午後はMrs. Ann Lingardのお庭でハーブ研究家によるハーブセミナーの予定です。

       
 TenterdenからRyeへ戻る途中で
小さなガーデンに立ち寄りました。
16世紀に建てられたコテージはイギリス人女優、Ellen Terryの自宅でした。現在はNational Trustの管理のもと家も庭も一般公開されています。
 こちらはローズガーデンになります。6月に訪れたら全く違うお庭に会えますね。  築500年のハーフティンバーの建物は全体にゆるやかに傾いていますが経年した美しさに圧倒されます。  正面入り口から中へ。内部ではEllenが着用していたコスチュームが展示されています。
       
 手前の建物は元納屋でした。
こちらは今はシアターになっています。
ハイシーズンの夏の間ここで様々な催しが行われます。
 裏手に回るとティールームがありました。  簡単なサンドイッチと紅茶でランチにしました。
イギリスのサンドイッチは簡単ですが
パンが美味しいのでお薦めです。
 ふたりが撮っているのはアンティークの
ティーカップです。
カップとソーサーの組み合わせが
全部バラバラでしたが気取らない
可愛さがありました。
       
 お昼を食べてから大急ぎでRyeに戻り
Mrs.Lingardの家に参りました。
今日はこれからここでハーブセミナーを受けます。
3月のAnnの庭。
まだ花やハーブは立ち上がっていませんが
ひっそりした美しさがありました。
 これからハーブ研究家のHeather女史による
セミナーを受けます。
彼女はイギリスで古くから使われているハーブを
沢山集めてきてくださいました。
 中央にいらっしゃるのがHeather(ヘザー)です。
子供のころからハーブに親しんできました。
豊富な知識と経験をお持ちです。
 ヘザーが次々と効用や使い方を説明してくれます。お話しが面白くて聞き入ってしまいます。
       
 こちらはSoapwort(ソープワート)。
石鹸替わりに使用されていました。
お水につけて実演をしてくれました。
今でも手作り石鹸に使われます。
 手でごしごしこするとこのように泡が立ち
石鹸を使用しているようになります。
昔の人は色々なハーブを生活に利用していたのですね。
 お庭を提供してくださったAnn。
お隣の紳士はヘザーのご主人の
ロバートおじさんです。
3月にしては珍しいくらいお天気が良く
暖かい1日でした。
 ヘザー特製のSloe Gine(果実酒)で乾杯。
とても豊かで楽しいレクチャーを
していただきありがとうございました!
       
 Ryeの周辺には素敵な街が点在してます。
Tenterdenもその一つ。
お洒落なカフェ、ブティック、マーケットや
アンティークショップが並びます。
 南のサセックスは暖かいので家も
ウッドサイディングの家が目立ちます。
こちらの家はレストランになっています。
ベリー色の外壁とテントが目を引きます。
 教会の裏のお土産物やさん。
地元の人々の手作り品が販売されていました。
Ryeにはアーティストがたくさん住んでいるので
このようなお店やギャラリーが多いです。
 たくさんお買いものをして家路につきました。




Mrs. Ann Lingard(アン)の庭

     
  Rye駅から徒歩5分。
小さな小路を歩いていくと奥にお花がいっぱいの
アンの家に到着します。
アンティークの小さなゲートの前から
小さな花々が出迎えてくれます。
 白いコテージは築200年とのこと。
毎年少しずつ悪い部分を修理しながら
大切に住まわれています。
  アンは有名なアンティークディーラーだけあって
アンティークの使い方が絶妙です。
コテージの外壁につけられたアイアンのボックスは
古い家に着いていた雨樋でした。
アンのアイデアでよみがえりました。
 フロントガーデンを抜けると広いお庭に出ます。
上品で美しいガーデンに皆見とれました。
       
 最近作った温室内では
夏野菜が育っています。
彼女はいつも冬の間に
種から植物を育てています。
 ガーデナーの小野君は土のこと花のことなど
専門的な質問をアンにしておりました。
  お水の少ないイギリスでは水の確保は重大な問題です。
雨水を貯めるタンクがそこここに設置されています。
今年は特に水不足とのこと。
彼女の庭では水道水はお庭に使用せず
いつも雨水を使っています。
 バックガーデンに作られた畑もきちんと
整頓され花壇同様にきれい。
お庭づくりには性格がでますね。




イギリスの中でもSussex州は南に位置しているせいか気候も比較的温暖です。 
Londonからも、また大陸へも近いという便利なエリアでもあり沢山のアーティストたちが移り住んでいます。
Ryeの近くにDungeness(ダンジェネス)という小さな海辺の村があります。
この村にあるDerek Jerman(デレクジャーマン)の庭と家を観に行きました。
Jermanはこの村の海辺のフィッシャーマンズコテージで彼流の不思議なクールな庭を作りました。
もともと映画監督として活躍していましたが病気になった晩年の数年間をこの地で暮らしました。



       
 黒い外壁に黄色の窓枠が目立ちます。  道路側からみたコテージの正面。
建物の前にも花壇が作られていますが
季節が早すぎて何も咲いていませんでした。
 コテージの側面に書かれているのは彼の詩です。
不治の病だった彼の思いが伝わるはずだったのですが、、、
解読不能でした。。。。
 ポエムの壁の前のオブジェは日時計でしょうか。
庭で使われている素材は流木や廃材などの
海からの贈り物でした。
     
 バックガーデン。
ぽつぽつ立てられた流木の間に
植栽がされています。
ラベンダーやサントリーナのような
ドライな土地を好む植物が大きくなっていました。
 中庭からリビングがのぞけます。  Dungenessは広大な野鳥の保護区です。
ここからRyeへ続く海岸線一帯は
鳥の愛好家たちが沢山訪れます。
 Jermanの庭には土はありません。
海岸まで続く小石の庭です。
ロックガーデンに使われるヘザーの仲間の
カルーナを見つけました。
   
 彼のリビング。
ここで毎日風の音を聞いたり
空の色の変化を見ていたのかも。
 彼の庭から至近距離に原子力発電所が見えます。
彼が座っていただろう場所からの眺めは
決して美しくはないのに敢えて見える位置に
庭と窓を設けたのは彼独特のセンスですね。
 このエリアにはたくさんの似たような
コテージが建っています。
シャビーでシンプル。
どの家も思い思いの方向を向いていました。
 Jerman's Gardenを訪れたのは朝だったので風がまだ冷たく震えながら写真撮影をしていました。
でもコテージの前に並んだみなさんのお顔は
本当に楽しそすですね。
       
 こちらはまた別のコテージ。
実は私は長いことこのコテージこそ
ジャーマンの家だと思っていました。
実際多くの人たちが間違うそうです。
 バックガーデンへ向かうサイドの庭にも
流木を使ったオブジェが並び素敵な庭です。
窓下の水切りがクラウン型に切られており
こんなところにもイギリス人のセンスの良さを感じます。
 バックガーデンからそのまま海まで歩いて行けます。
まさにリンドバーク夫人の住んだ
コネチカットの海辺の家みたいですね。
 お庭には海岸に強いセダムや
地中海沿岸に見られるドライ系の
植物がもりもりでした。


Dungnenessを始めて訪れたのはもう10年以上前になります。Nature Reserve Areaだと聞き友人たちとハイキングをしました。
そののちも異なる季節にRyeを訪ねるたびに時間を見つけてはお散歩をしてきました。

この地に原子力発電所ができたとき周辺の人たちは猛反対をしていたそうです。
福島での事故のことを思うともしここで同じような事故が起きたら自然保護区は壊滅しRyeの街も立ち入り禁止区域に入ってしまうでしょう。
数年前に近くに風力発電のプロペラが多数林立しているのを目撃しました。自然エネルギーに対する関心がイギリスでも高まってきていますね。

Derek Jermanの家を訪ねた後お昼ご飯をごちそうになりに旧友のDennis & Maureen(デニスとモーリーン)を訪ねました。


       
 ふたりには毎年ライを訪れるたびに
必ず会いに行きます。
 Maureenはお料理がとても上手。
今日は典型的な英国料理を作ってくれました。
 作ってくださったのはキドニー&ステーキパイ。
ポテトとビーンズの付け合せもイギリスならではです。
ちなみにお皿はデニスの作品。
以前鎌倉山のお店でもたくさん取り扱っていました。
今はコレクターズアイテムになっています。
 聖子ちゃんと禄子ちゃん姉妹。
二人はデニスにSussex Pig(ブタの置物)を
作ってもらうことにしました。
       
 Ryeの周辺にはYardと呼ばれる
アンティークを扱うお店がたくさんあります。
 古い家で不必要になった建材やインテリア雑貨が
Yardに集まってきます。
地元の人々のリサイクルショップですが
本物のアンティークもたくさん混ざっているので
宝探しのようです。
 早速購入しました。
6月末頃ポタリーへ到着します。
 たくさんの物のなかから自分の欲しいものだけが
不思議と光って見えます。バイヤーの技です。
       
 Rye滞在最後の日にクリームティーを
食べに出かけました。
このカフェは私がいつも行くお店ですが
生憎スコーンは品切れでした。
お店のふたりが近くの美味しいカフェを
教えてくれました。
 ふたりがお薦めのカフェ、Heiden。
ライのハイストリートに位置しています。
 早速クリームティーを注文しました。
大きなスコーンは一つで私達の
お腹いっぱいにしてくれます。
クロッテッドクリームかバターを
たっぷりつけて頂きます。
 お昼がわりになりました。


旅もそろそろ終わりに近づきました。
今回もたくさんの人々に出会い、助けられました。

   
 ハーブセミナーをしてくださったヘザー。
ご主人のロバートととても仲良し。
セミナーではロバートにも手伝っていただきました。
 アンとアナ。
アナは60年前に英国人と結婚しオーストリアから
イギリスにいらっしゃいました。
私達が滞在したコテージのお隣に住んでいらっしゃいます。
家の中にはオーストリアからお嫁に
いらしたときに持ってきた
古き良き時代のアンティークが何気なく
置かれていました。
 昨年スケジュールが合わなくてお会いできなかった
建築家のMr. Courtney-Benetteです。
今回やっと会えました。
地域の景観にかかわるお仕事をなさっています。
いっしょに仕事ができるといいねと話しました。
 Rye滞在最後の夜。
皆で打ち上げパーティをしました。
昨年お会いした貝島はるみさんもご主人のマークさん
と参加してくださいました。
     
 帰国の朝。
RyeからHeathrowまで車で2時間かかります。
朝のラッシュに合わないように
余裕をもって出発しました。
アンがお見送りしてくれました。
 今回も大変お世話になりました。
名残惜しい気持ちいっぱいです。
 Thank you and see you soon!
 やはり朝のラッシュに会い3時間近くかかって
ようやくヒースロー空港に到着しました。。。
 たくさんの荷物を持って元気に帰国です。
お疲れ様でした。

今回の旅は1週間の短い滞在でしたがもりもりのスケジュールで毎日があっという間に過ぎてゆきました。
いっしょに旅をしたメンバーは皆さん旅慣れていらっしゃるので私のほうがたくさんお世話になりました。
本当にありがとうございました。



最後に今回の旅が始まる前に一人でイギリスを回った時の様子を報告します。
もうすこしだけお付き合いくださいませ。

       
 3月のイギリスではBlackthornと呼ばれる
サンザシの花が
長く暗い冬の終わりを告げています。
thornと言われるように刺があるので要注意。
私はこちらの家に30年ほど昔に住んでいました。
家も昔と同じで丁寧にメインテナンスを
されており住心地満点です。
いつ訪れても変わらないことにほっとします。
 この家のお母さん。Mrs. Jean Mander. 
Jeanは私のイギリスのお母さんです。
彼女に英国料理やお菓子を仕込まれました。

 お父さんのMr.Tom Mander.
英国紳士です。
朝食のテーブルにもいつもきちんと
ネクタイをして
出ていらっしゃいます。
 30年前からまったく
変わらない(!)ダイニング。
昔は4人の子供たちがいっしょに暮らす
にぎやかな家でした。
       ]
 日曜日の午後のSunday Dinnerでいただいた
典型的イギリス料理。
ミートとヨークシャープディング。
付け合せの野菜もポテトとビーンズでした。
 イギリスのお食事の最後に必ず登場するプディング(デザート)です。
この日は大きなビクトリアケーキと
ベイクドアップルが出されました。
ケーキはお皿に盛らずに大き目のボウルに入れて
上から熱々のカスタードをかけて食べるという
私の一番好きな食べ方で頂きました。
 キッチンだけは30年前より
きれいになっておりました。
この家のお父さんと次男でアーティストの
Jeffの作品です。
イギリスの家庭ではその家の男性が
DIYをするのが普通。
職人さん顔負けの腕前です。
 ここを訪れるといつも泊めてもらう
ベッドルーム。
このベッドもJeffの作品です。
       
 中庭に作られた小さな庭。
まだ植物たちは小さかったけれど夏になると
芝生のサークルが見えなくなるほど
背が高く育ちます。
 反対側のサークルにはデッキが作られていました。
ここは夏のダイニングスペースです。
Mander家にいたころは夏はいつも外で
お食事をしたものでした。
 Jeffが仕事をしている博物館です。
近くにロールスロイスの工場があるため
初期のころの
エンジンなどの展示もされています。
産業革命が始まったころのイギリスの
歴史を伝える素敵なMuseumです。
 写真は彫刻家、写真家の
Jeffry Tohmas Manderです。
Jeffは背後に写っている模型を20年以上かけて
作り続けています。
美しいDerbyshireの景色とその中を走る
鉄道模型を作り次世代に
残すという本当に気の長い仕事をしています。
長いスパンで考え行動するところが
イギリス人らしいですね。
       
 模型で観た美しい
Derbyshireへ早速行ってみました。
 Derbyshireの村々を訪ね歩くときこちらの
パブリックフットパスを通ります。
この川には鱒が住んでいます。
 次の村までPublic Footpathを歩いて行きました。  村に到着して最初にすることはやはり 
"Let's have a nice cup of tea!"です。
今日のケーキとクリームティをいただきました。
イギリスを旅する楽しさは美味しいお茶とケーキを
いただくことで倍増しますね。


旅の最後にKent州にあるDartford Grammer School(ダートフォードグラマースクール)を訪ねたときのことを報告します。

こちらの学校はイギリスのグラマースクールの中でも芸術や文化交流に力をいれております。中高一貫教育のなかで1年生と2年生の必修科目に日本文化と日本語が入っています。
日本文化を伝える目的でポタリースタッフの三田村さんの叔父様が作られた能面を三田村さん一族が学校に寄贈なさいました。
寄贈に至るまでのお手伝いをハウス オブ ポタリーでさせていただきました。


       
 グラマースクールの正面。
建物は築200年とのことです。
 入口を入るとすぐレセプションがあります。  こちらのレセプションの受付の横に寄贈された
能面が6枚ずつディスプレイされていました。
 この能面のために作られた特製ケース。
       
 右から校長先生のMr. Oakes,
中央は日本語のKatherine先生。
日本語が堪能で驚きました。
今回能面を寄贈する仕事で活躍してくれた
Mr. Dan English。
Danは最終学年を迎え10月からロンドンの大学で
ドラマの勉強をすると話してくれました。
 こちらのグラマースクールは男子校でした。  ロックスターのミックジャガーが
この学校の卒業生だったとか。
ミックジャガーの寄贈で立てられた
Mick Jagger Centerでは
お芝居、音楽会など数々のアートな
催しがされています。
 内部にミックの巨大な
肖像画がかかっていました。
とても優秀な学生だったそうです。




回の旅もそろそろ終わりに近づきました。長らくお付き合いいただきありがとうございました!

2012年8月21日 荻野洋子